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  愚者のたわごと 第23回
 
平成13年8月発行
 
 構造改革に伴う「痛み」は、その良し悪しにかかわらず、私たちの暮らしに大きくかかわってくるものばかりです。 「地方分権」の課題もその一つであります。地方交付税、補助金の見直しとともに、地方住民にとって最も重要な生活基盤・地域の命運にかかわる市町村合併も強化推進されようとしています。

 改革はその対応を誤ると、将来に大きな禍根を残す問題をはらんでいます。市民の判断、とりわけ行政を預かる市長、議会の責任は重いといわねばなりません。 今回は市町村の合併について、考えることにします。 今進められようとしている市町村合併は、地方分権の名分のもとで国、県の機能・権限を大幅に市町村に移譲し、国のスリム化を図ることにあります。
 
 例えば全国に3400余ある市町村の合併を推進し、その十分の一の300余にしたら、約5兆円の経費が削減されるともいわれています。合併が強く推進されようとしている所以です。 しかし市町村にはそれぞれその地域が形成されてきた歴史的、経済的な「きずな」というべき事情があり、その実態は極めて複雑です。ですから只合併すればよいという単純で安易なものではありません。

 住民の意見を最大限に尊重し、市町村の自主性に基づいて行うべきものであり、ゆめゆめ机上論や上意下達で進められてはなりません。 昨年12月に作られた県の市町村合併方針というべき「奈良県市町村合併推進要綱」なるものがあります。これには県下を9つのブロックに分けて合併を進める案が示されています。

  桜井市は宇陀郡3町3村を併せた「桜井宇陀広域市町村圏」(図面参照)に組み込まれ、合併後の人口は10万8千人、面積は474平方qとなり、南和広域圏をのぞけば最も少ない人口で最も広い農山村地を有する市となります。 この地域は現在、広域連合として連携しているが、合併となれば現在の桜井市の力が何倍かに薄められサービスの低下、財政能力の弱体化、市全体の劣弱と貧困化を招くのは明らかです。

 県の「要綱」は、国の地方分権政策に対して、現在の衆議院議員選挙区をもとに作られたおざなりな机上の合併案としか見えません。 合併により地方分権の下で強い地域を形成するには、最低30万人から50万人の人口を有する地方都市をつくるべきです。奈良県であれば3つぐらいに合併すべきです。

 その際には、地域形成の歴史的、経済的背景、事情を十分に検討し、また現在の生活圏も視野に入れ県境の変更も辞さず大胆に行うべきであろうし、県も県庁を廃止するぐらいの改革への意志と合併構想を持たねばならないでしょう。もし、県が自分は残りたいというけちな考えで、あれこれ県下の合併をいじくり回すだけであれば、県は幕末の守旧藩主のようなものです。

 桜井市の未来は、建国の本命地、そして大和王権の成立過程における日本文化の源流地たる歴史風土として、すなわち明日香、橿原、高取、大和高田、磯城、天理、香芝を包含する雄大な合併構想の上に約束されるべきであります。 そして桜井市はこの広域統一体制の中で歴史・文化・教育の中枢地として指導性を発揮してゆかねばなりません。あれこれの小事にまどわされることなく、桜井市の未来を展望し、合併の方向性を見失うことのないよう強く訴えるものです。
 
  芝 房治
(日本文化の源流
 桜井を展く会幹事長)
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