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  愚者のたわごと 第12回

平成12年9月発行
 
 今年はことのほか暑い夏日が続きました。夏の夜は怪談を聴いて涼をとる――こんな消夏法が日本にあるが、怪談ならぬ怪文書が昨今、桜井市役所を中心に出回っている。  その一つは、ゴミ焼却炉の入札をめぐり談合が行われたという怪文書、入札の結果からこの文書が全く出鱈目であったことは証明されたが、一時的にせよこの文書が市政への不信や関係者への疑心暗鬼を起こさせたことは事実である。

 ごく最近では、農林課で起こった補助金に関する不祥事の後始末問題についての文書と、奈良県中和営繕の産業廃棄物事業に関する汚職についての文書が流された。いずれも差出人、出所不明の怪文書である。

 前者は、不祥事をめぐるその処置や関係者処分をめぐって、市幹部が恣意的に不公正な処分を行ったとする内容で、文書の中身から推察すると、幹部に不満を懐く市役所内部の人間によるものかと思われる。

 後者は、市長選や市議選に絡み、市長、県会議員、市会議員、その他産廃処分場関係地域の区長や役員が不正な多額の金銭を、中和営繕から取得し、便宜を図ったとするものである。文書には金銭を取得した人の実名を挙げ、金額(1千万円から100万円単位)も明記している。

 これは先ごろ判決が出た中和営繕の贈賄事件を取り上げた文書であるが、桜井市の行政事情に通じてきた私から見て、この中味は到底信じ得ないものであったので、幾分の調査を行ったが結局、怪文書の域を出ないものであると断じざるを得なかった。

 そうすると、真偽の疑わしい、誹謗中傷とも思われるこの文書を、誰が(一人なのか、グループなのか)、何のために書いたのか。もし書かれていることが事実であるなら、なぜ堂々と証拠を挙げて告発し、白日の下で論ずることをしないのであろうか。自らは名乗り出ず、いたずらに実名を挙げ、事実について相手に反証を許さぬ怪文書の配布は、姑息で卑劣な手段である。これはたいへんな罪である。 なぜなら怪文書は、記載された人の人権を侵し、名誉を毀損するのみならず、関係者間に相互不信や疑心暗鬼を起こさせ、さらには無責任な人たちが面白半分に尾ひれをつけて流言を拡大、行政不信や人心を惑わす結果を生むからである。

 過去の歴史においてデマ、流言が大きな社会不安を生み、暴動の発端となって多くの犠牲者を出したことがある。姑息、卑劣な怪文書は厳に戒められるべきである。  怪文書の発行者のねらいが、意図的に行政不信を醸成しようとしたものか、まじめに産廃問題を提起したものかは、手段が怪文書である限り判断はできない。

 仮に産廃問題解決に一石を投じようとして行ったものとするならば、怪文書という姑息、卑劣の方法ではなく、「美しい青垣の桜井」を子どもたちに残そうと真摯に活動している「桜井の環境をまもる会」の人たちのように、真正面からこの問題と取り組むべきであろう。 もっとも産廃問題という大問題は、一市民グループの運動で解決できるものではなく、全市民、行政、事業者、総ぐるみで解決の道を探らなければならないと考えている。

 
  芝 房治
(日本文化の源流
 桜井を展く会幹事長)
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