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  愚者のたわごと 第5回

平成12年2月発行
 
 桜井市は日本の国づくりと、古代文化の花を咲かせたところ。「古事記・日本書紀の郷」である。この古代大和の文化遺産を顕彰し継承発展させようとの声が、「桜井の明日を語る会」「会長・松田喬男」「古代大和を考える会」(会長・芝房治)の人達から挙がり、平成七年十月三十日、「日本文化の源流桜井を展く会」が生まれた。発足時の世話人代表は保田仁一郎、松田喬男、米田一郎、中村康秀、宮本滋、室原慶和の諸氏と私であった。

 この会が当初、最も重点的に取り組んだ事業は「仏教公伝の地」を顕彰する記念碑の建立にあった。 仏教は欽明天皇十三年に磯城嶋金刺宮(外山・水道局)に初めて公伝し、それ以来、日本人の宗教、思想、世界観に大きく影響を与え、美術工芸、建築など造形文化にもはかり知れない貢献をした。このため仏教伝来の史実は教科書にも欠く事のできない重要な歴史事象として掲げられており、これを顕彰することこそ市民啓発の第一歩と考えたからである。

 このとき柿本知事が「万葉ミュージアム」の構想を発表した。「世界に光る奈良づくり」のキャッチフレーズに基づく万葉美術館の建設である。万葉集の第一の故地は桜井である。万葉集巻頭の歌は朝倉に宮居した雄略天皇の歌であり、桜井にかかわる る万葉歌は二百五十首に及ぶし、多くの名歌秀歌を収めている。「万葉ミュージアム」の建設地は桜井をおいて他にない、私たちはこう確信し、まずこれの誘致運動と取り組むことになった。

 全市民運動にしようと早速趣意書を作成し、市内の各種団体に呼びかけ、署名を集めた。賛同していただいたのは自治連合会、商工会、文化協会、観光協会、農協、木協、ロータリークラブ、ライオンズクラブ、医師会、歯科医師会、地婦連、青年会議所、体協、素麺組合、市老連等々、約三十団体を網羅した。

 他の市町村でも誘致運動をはじめており事は緊急を要したので年も押し詰まった平成七年十二月二十五日、知事への直接陳情を行った。陳情には田中商工会長、西島自治連合会長、岸本観光協会長、上田体協会長、栢木先生、そして松井、中村両県議と日本文化の源流桜井を展く会会代表六名、併せて十五名であった。万葉歌碑六十基を有する桜井をアピールするため歌碑の原書を持参して市の職員二名も加わった。

 私から陳情の趣旨を説明した後、参加者全員が熱のこもった訴えを行った。ことに栢木先生は歌人としての見識を披瀝、例の熱弁を揮って桜井最適地論を説かれた。

 これに対していちいちうなずいて聞いていた知事だったが、答えは少し気色ばんだ様子で「桜井にそんな土地がありますか」の一言。はなから桜井には適地はないと決めていたかのような印象だった。  あのとき「ここにあります」と断言すれば良かったとは、後で思ったことだった。しかし、陳情の結果に期待し市の方も各所に適地を調査し、県の視察も受けていたようである。

 
  芝 房治
(日本文化の源流
 桜井を展く会幹事長)
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